2013-05-16

Mazes / Ores & Minerals

2009年頃から活動し、現在はトリオ編成のイギリスのMazesが今年2月に出した2ndアルバム「Ores & Minerals」前作ではポップで突き抜けるギターサウンドにグランジの影響が背景にある、といった感じだったのに対しやはりメンバーが減って3人になったからというのも大きいのだろう、音自体が幾分シンプルになっている。それは#1 "Bodies" から顕著に表れていて規則的なリズムに軽やかなメロディが巧く絡んで効果を発揮している。タイトル曲の#4 "Ores & Minerals"や#10 "Skulking"も同じタイプの曲で彼らの新しい一面と言える。そして反復するサウンドはもちろん#3 "Significant Bullet"、#9 "Leominster"はどちらも暖かみを含んだインスト曲でさらにミニマルな印象を深めている。メロディの即効性では前作の方かもしれない。感情の赴くまま外側に発している角張ったイメージなら今作はどちらかというと、こつこつと内側に向かって全体が丸みを帯びている感じだ。狙いが良い意味で定め切れている。じっくり熟成されて若干サイケな雰囲気があるのもそのせいか。タイトルやアルバムアートワークにも登場するOres & Minerals(鉱石と鉱物)というものそう思うと腑に落ちる部分がある。まるで見かけは地味でも色々な物がぐっと凝縮されているかの様な。だからなのかメロディの人懐っこさは素から出ているもので、まさしく天然なんだろうなと思った。方向性が変わってもしっかり残っている。—————————————————————————————————————————

Fatcat Records : LP/CD/Digital[released]February 18, 2013


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Fatcat Recordsから公開された#1 "Bodies" のセッション映像がかなり良い


 #10 "Skulking"のビデオ

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