シンガーソングライター、俳優、さらには映画音楽のスコアも書いていたりするトロントのSlim TwigことMax Turnbull。（ちなみに両親も映画製作者）音楽活動の方では他にTropicsとArchaic Womenというプロジェクトもあるというマルチっぷり。Slim Twigのリリースは2005年から始まりこれまでに沢山のEPを出して居ますが、2枚のEPを合体させた「Derelict Dialect/Vernacular Violence LP」を除けば、2009年の「Contempt!」以来フルアルバムとしては2枚目。今回もPaper Bag Recordsからのリリース。
クラッシックな雰囲気が香るユニークなサイケポップな感じがしますが、モダンさももちろんあって1曲1曲がとても濃厚。渋い歌い方、音も多彩だが特に多くの曲に入っているピアノなど鍵盤部分がそれぞれ違う表情を見せていてアルバムの魅力がぐっと深まります。細部までこだわりが伝わって来る素敵サウンド。聴いている空間の雰囲気を自分色に変えれるタイプなのかなとも。とか思っているとあっと言う間の全13曲。最近のリリースとしてはEla Orleans / U.S Girls / Slim Twig / Dirty Beachesというなんともアツすぎる組み合わせの（U.S GirlsとはPalmist Recordsからスプリットも出している）スプリット、「'Statement' LP」 もリリースされていてそちらも合わせて要チェック。
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＊Paper Bag Records: LP, Digital［released］ August 21, 2012
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なんとも良い味のあるビデオ。クレジットによると製作したのが自分と両親、Meg Remy（U.S Girls）らしい。色々となるほどです。 Slim Twig - 'Gun Shy' from Slim Twig on Vimeo.
ロンドンの4人組Sauna Youthのデビューアルバム「Dreamlands」これまで2010年ごろからセルフリリースや、さらに7"やカセットなどを出している彼ら。今回アルバムは12"とデジタルをFaux DiscxとGringo recordsから9月3日にリリース。（すでにプレオーダーをしている）
じりじりとした緊張感と共にナレーション的なものが流れ、エクスペリメンタルな展開が約10分続く１曲目#1 "Town Called Distraction"の出だしからカッコ良い。そこから後は基本２分厳守なパンクな展開で畳み掛ける様な勢いの曲が続く。でも勢いだけでなく反復するギター＆ベースラインが際立つ#3"PSI Girls"も相当しびれる。疾走するタイトなリズム、そして曲の間やギターの残響に至るまで男気溢れてます。潔くキレがあり程よい安定感がアルバムをさらにダイナミックな雰囲気に。単にパンクだけじゃ無い感じもします。
どこを切っても繰り出されるごっついサウンドの中に紅一点の女子コーラスがマッチし、甘さが出ているのも大きな特徴で全体的にいいバランス。全6曲ながらも迫力満点なアルバム。気だるい暑さをも吹き飛ばず感じで頭がすっきりします。
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＊Faux Discx : LP, Digital［releases］ September 3, 2012
＊Gringo records : LP, Digital ［releases］ September 3, 2012
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アルバムから"Planned Designs"の教会でのライヴ映像。かっこええ。
Sauna Youth at St Michael's Church from Owen Richards on Vimeo.
アトランタ出身の4人組Red Seaの2010年にbandcampでリリースされた「Weird Problem」全4曲。ほろほろと綺麗な２本のギターのメロディと伸びのあるハーモニーに耳を奪われますが、1曲の中で流れが移り変わってくのも特徴でそれと共にリズムも自在に変化。後に残るノイズがドリーミーなのにどこか後味が儚い雰囲気が漂います。
バンド名の由来は謎。自分の勝手なイメージでこれは偶然だと思いますが、Red Seaのサウンドは海の持つ雄大さにもどこか似てる。#2 "In Shape"のポップさからの広がりや特に#4"Manuka"の音の渦は波のうねりや満ち引きさながら。あくまでも海であってビーチでは無い感じ 。
最近のリリースは無いのかなと思っていた矢先、7月30日に新曲"Tandem Stye"がさり気なく公開。以前よりダイナミックでとげとげしさ３割増しな感じがカッコいいです。でも美メロ感はキープ。今後フィジカルなどのリリースがあるのかは不明ですが、とっても気になります。
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＊bandcamp : Digital［released］ November 30, 2010
Red Sea : bandcamp
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#1 "Cruel Future"2011年のセッション映像も必見。
2009年の8月から活動しているアトランタのThe Clap。メンバーは通常４人組。bandcampで7月に発表したEP「 R.I.P. E.P. 」なんでもこの新しく録音した７曲はツアーで売るためのものらしい。ほぼ新曲っぽいのですが、#2"Vision in the Desert"は以前発表した中にも入ってる曲でこちらはよりくっきりとしたバージョン。全体としてはサイケ／ガレージ的な感じ。荒っぽいノイジーさと爆発したような勢いのあるサウンドで目が覚めたと思いきや、タイムスリップしたかの様なこもった気だるめのヴォーカルや鍵盤の鳴らす音といい、気がつくと視界も歪むずぶずぶとしたサイケデリックな雰囲気に飲まれてます。でもどこかユニークな感じがじわじわハマります。
昨年Double Phantomからリリースされたデビュー7"「The Operation/Lucy 2 7"」もかなり良かったのですが、この２曲は現在でも彼らのbandcampで試聴可。それ以外にも沢山リリースされていて最新の「 R.I.P. E.P. 」を含む音源（７"以外）はフリーでダウンロードできます。
ちなみにバンドメンバーは同じくアトランタのMermaidsでも活動している（た？）様です。
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＊bandcamp : Digital［released］July 18, 2012
The Clap : bandcamp
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※あとこのEPの曲ではありませんがライヴ映像。マイクが受話器？
これも良さげ。めちゃ盛り上がってます。
カナダはバンクーバーで活動している4人組、Peace。2011年にデビューアルバム「My Face」をPOP ECHO Recordsとbandcampからリリース。瑞々しくキャッチーなギターに流れる様にうねるベースとタイトなドラム、それにいい塩梅に沿いつつも独立している（ように思う）ヴォーカルが合わさって、全体の印象はポストパンク的なテイストを醸し出しながらも突き抜けるポップさとで良い意味での脱力感が絶妙。
The Dark - Peace : from My Face /2011ちなみに気になるバンド名の由来については昨年のこのインタビューでちょろっと出て来ます。
そして今年の10月16日には2ndアルバム「The World Is Too Much With Us」を今度はシアトルのSuicide Squeezeからリリースが決定しています。（Suicide Squeezeの一番最新のリリースは同じくバンクーバーのNü Sensae）
ニューアルバムからの新曲"Your Hand In Mine"も公開になっていて彼らのbandcampとSPINのページから聴く事が出来ます。これを聴くとまた印象が変わり、さらにメロディがぐっと際立ってきていてアルバムが非常に楽しみ。
今年の6月のSled Islandにも出演していたPeace。その時のライヴ映像も公開されています。こういう感じでもあるんでしょうか。
Peace - Live at Sled Island from The Noise Floor Recording Studio on Vimeo.
