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2015-02-08

Freak Heat Waves - Bonnie's State of Mind


カナダはビクトリアのトリオ、Freak Heat Wavesの2ndアルバム「Bonnie's State of Mind」今年2月にHockey Dad Recordsからリリース。
2012年のデビュー作は元Womenの故Chris Reimerがプロデュースしたもので割と全体のトーンが揃っていて、黙々とかつ緩やかに展開される良さがあったのだが今回はそれよりもっと大胆に枠からはみ出した面白さがある。良い意味で唐突、どこかいびつな感じがする所がカッコいい。もちろんクラウトロックの影響が大きいと思われるのだがそんな方向性がより明確となりインパクトも格段に強くなっている。元からスマートさはあったが完全に垢抜けた感じだ。
クレジットによるとレコーディングが2013年4月から翌年の1月までと長期間、複数の場所で行われたがカルガリーとペンダー島(バンクーバーとビクトリアのほぼ中間地点)が主で前者はMontyことScott Munro(Viet Cong)と後者はArran Fisher(2014年のシングルでも関わっている)が多く手がけている様だ。なので各曲の質感に変化が出ていてまさにアルバムのジャケットと同じく断片的に切り取ったコラージュ的な雰囲気だ。ちなみにこのアートワークもバンドの手による物らしい。ギターサウンドがメインだった前作に対し#3 "Design of Success"など前半ではレトロなエレクトロ感もメロディや残響として随所に盛り込まれている。この2つの要素の繋がり方がアルバムの聴き所の一つかもしれない。
#5 "Dig a Hole"や#6 "A Civil Servant Awakening"のクールで淡々としたドラムとそれに完璧に沿うベースラインの一体感は強固でグルービーな印象を与える。この辺が機械的なサウンドともマッチするのだろう。そこに分かるか分からないかぐらいのズレと言うか一歩引いた間があるギターサウンドがアバンギャルドな雰囲気を醸し出している。内側に熱を持ちながらも平静を保つヴォーカルも然り。白眉はアルバム中盤の#7 "Melt In Your Home"だろう。おどろおどろしさが不穏さを強調していて鳥肌が立つ。ちぐはぐかと思いきや全てが巧く繋がっているのだが#11 "Impossible Mind Groove"から#12 "Comfortable Conversation"へブチッと切り替る所も好きです。
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*Hockey Dad Records : LP[released] February 3, 2015 
*bandcamp : Digital

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アルバムのプロモ映像。いい感じな雰囲気です

2015-01-20

Viet Cong - s/t

誰もがこのバンドを説明する時に同じ様な感じになってしまうのを承知でもう一度説明したい。カルガリーのViet Congは元WomenのMatt FlegelとMike Wallaceが始めた新しいバンド。というのが一番関心が集められている所であるのは間違いない。でも注目すべきはそれだけでは無くて、Scott Munro(Lab Coast、Chad VangaalenのバンドでMattと共に演奏していた)とDanny Christiansen(Sharp Ends)の4人で活動している事。昔からお互い馴染みがあって全員見事に地元出身。つまり同じ方向性であれば絶対結束力の強いアルバムになると思っていた。
すでに2013年にリリース(2014年に再発)の"Cassette"である程度方向性が現れていたが、今年リリースされたこのデビューフルアルバムでもニュー・ウェーヴ、特にポストパンクやサイケデリックなどの要素が軸となっているのは変わりないが、よりダークにしかし明確な印象で格段に強度を増している。何かのインタビューで本人達も認めていた気がするが、アメリカよりイギリスの音楽に影響を受けていると言うのには納得。なにより堂々と自信に満ちている様に聴こえるし、そして自己満足では無くて確実にこちらに訴えかけて来る気迫が凄い。しかもレーベルは以前と同じJagjaguwar、Flemish Eyeである事も胸アツ。

当時2枚目のアルバムを出し人気がどんどん上り始めていた頃にWomenが解散、(せざるを得なくなった)そこから別のバンドで活動したり音楽活動は各自それぞれ続けていた。そして残念な事にメンバーの死もあった。どの時点でこのバンドへシフトしたのかは分からないが、結局は過去の色々な出来事があったからこその今であり、結論なのだろう。そういった所に彼らなりの音楽への変わらない情熱を感じる。 
だからもうWomenと比べるのは野暮な事なのかもしれない。目指す所が違うのだろう。でも名残りのような部分も瞬間的にちらほらあるのは見逃せない。考えたらそれは自然な事だろうけど。特に#3 "March of Progress"のトンネルを進んでいく様なダークさからふっと表れるギターの繊細なハーモニーに一瞬その気配を感じた。が、そこから転調してさらに展開していくのが聴き所。先に公開されていた#4 "Bunker Buster"でも分かるが雄弁で力強いヴォーカルとベースライン、ダイナミックなドラムはバンドの要だろうし、それを支えるギタリスト2人のノイジーかつ鋭いサウンドも絶妙に絡む。この辺のバンドアンサンブルはさすがだ。#6 "Silhouettes"の混沌としたパンクさもカッコいいのがだそこからぐっとメロディックになっていくのも良い。そしてラストの#7 "Death"こそが全ての答えなのでは思えて来る。Mattのヴォーカルがひと際感情的なのがとても印象に残る。暗い影を振り払うかのごとくその後中盤からの怒涛の全力疾走がもはや感動さえ覚えた。周りに媚びらず自らの音楽を追求していく強い姿勢が垣間見えるアルバムだった。本当に素晴らしいと思う。
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*Jagjaguwar / Flemish Eye : LP/CD[released] January 20, 2015 

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2015-01-12

Homeshake - In the Shower

モントリオールのPeter Sagarのプロジェクト、Homeshake。Mac DeMarcoの元ライブギタリストでしたが今作あたりから自身のバンド中心になったのでしょうか。昨年の10月にリリースされたニューアルバム「In the Shower」モントリオールのDrones ClubでレコーディングされMike Wrightが携わっている。 
もくもくとした独特の浮遊感を漂わせながら始まる#1 "She Can't Leave Me Here Alone Tonight"から前作より深くスムーズになっている印象だ。R&Bやソウルの影響も受けていると思われる雰囲気や方向性はそのまま貫きつつも輪郭がはっきりしてきて広範囲に響いているのではないだろうか。#2 "Chowder"などでも少し哀愁を伴ったヴォーカルがさらに微妙な温度変化を巧く演出している。とてもエモーショナルに聴こえる時もあれば月夜の様にひっそりとした印象に聴こえたりと常に変化して一定では無いがスーっと耳に浸透してきて本当に心地よい。#3 "Making A Fool Of You"でもゆるやかにアップダウンするギターサウンドにまどろむ。そして所々にコロコロとした不思議なサウンドがちょっとしたスパイス的に導入されているのもレトロスペーシーで面白い。曲の細かい部分まで聴き逃せない。#8 "Slow"はアルバムで一番振り幅の広さを見せていて流れるような美しさ。
渋さの中に艶っぽさも見え隠れしていて、それに沿うようにぴったりフィットするリズムも非常にまろやか。感情をふんだんに込めているんだけど丁寧かつ穏やかで肩の力がふっと抜けるリラックス感がなんとも小粋なアルバム。じわじわと聴く度に深みを増すかのよう。
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*Sinderlyn : LP/CD/Cassette[released]October 7, 2014 
*iTunes : Digital 
*日本盤は2015年 1/14に発売
 
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そしてなんと2015年1月にJerry PaperとEolaと共に来日ツアー全5公演を行います。こんなチャンス、これは観に行くしかないです!

【Jerry Paper/Homeshake/Eola 来日ツアー】

1/12(月) 神戸 - Space Eauuu
1/13(火) 大阪 - HOP KEN
1/16(金) 岡山 - studio CRAZY MAMA 1
1/17(土) 東京 - Soup
1/18(日) 浜松 - ZOOT HORN ROLLO

2015-01-03

Moon - s/t

カナダ、ハリファックスの5人組Moonによる、昨年12月にリリースされたセルフタイトルのアルバム。バンドの結成自体は2012年に始まり、過去にはEPやスプリットもリリースしている。今作のレコーディングは2014年春との事。
#1 "One Thousand Natural Shocks"から始まりすぐにクラウトロック/ポストパンク的な感じで実験的なのが分かるのだが、するすると流れるなめらかな展開は非常に穏やかなポップに満ちている。#3 "Gomorrah"ではまるで自然現象かのごとくあまりにも違和感無く溶け込んでいる。アルバム全編を通してとてもユニーク。#4 "Stained Glass"や#7 "Narrow Draw"のような曲では部分的にピリッとエッジが出ているので飽きさせない。シンプルに削ぎ落とされた音はスマートでカッコいいのになんでかほっこり親しみやすい。それは#5 "Pastoral Song"でもサイケ要素も練り込みながらこんなにもギターサウンドとマッチするのかと思うフルートの音色が中和しているのか、秒針の様に控えめだが的確に反復するリズムがミニマルさを助長させるからか、絶妙な"間"も不思議な感覚になる。バンド全ての要素が衝突せず融合してこの調和の取れた雰囲気になっているのだろうと思った。
この記事で本人が言う「間違いなくクラウトロックの影響があるけどただのポップレコードでビデオゲームの様」だと形容しているが、そんなにサラッと流されてしまう物では無く人間味があって思わずじっくり聴き入ってしまうのは避けられないアルバムだった。
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 *bandcamp : Digital[released]December 23, 2014
(Bruised Tongueからも出ているのですがネットから買えるのは今はデジタルのみでしょうか。2015.1.3現在)※追記:カセットもリリースされたみたいです

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2014-12-21

Absolutely Free - s/t

カナダ、トロントのAbsolutely Freeのデビューアルバム。
以前ブログで紹介した通り元DD/MM/YYYYのメンバーからなるバンド(現在はトリオで活動)だがあれから年月が経っている訳でもあり、このセルフタイトルの今作を聴いてその説明はもはやあまり意味の無い事の様にも思えた。その位このバンドでの方向性が明確に伝わって来る。
これまでに出したシングルの時と引き続きネオ・サイケデリックといった趣き。スペーシーな旋律に細やかな音の重なりがとにかく美しい。#1 "Window Of Time"ではじっくりと丁寧に積み重ねながらそれと逆行する様々な音がコラージュされている。浮遊感を程よくコントロールするタイトなリズム、そして特に印象に深く残るのはヴォーカルの力強さ。しっかりと曲の舵を取りながらも音にスッと溶け込むような柔らかさを保っている。かと言って決して歌メインにならない辺りはやはりエクスペリメンタルなバンド出身ならではと思う。先に公開されていた#2 "Beneath The Air"の華やかな高揚感には本当にうっとりするし、#3 "Striped Light"では躍動するポップな風合いを散りばめながらも印象自体は安定していて丸みを帯びている。#6 "My Dim Age"はサイケ的な要素がふんだんに感じ取れる曲でベタかもしれないがすっと浸透するように軽やかだ。その反発のごとくアグレッシヴな展開の#7 "Vision's"も面白い。夜寝る時に瞼の裏側に残像がチラチラ見える様なぼんやりとした多彩さに溢れている、そんなアルバム。
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*Arts & Crafts : LP/CD/Digital [released]October 14, 2014
*Lefse Records : LP/CD/Digital[released]October 14, 2014

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2014-11-29

Dories - Stripped

モントリオールで活動するDories。現在のメンバーはJosef McGuigan、Aidan O’Reilly、Chris Hauer、Spencer Curtisの4人でこの編成になったのは2014年ですが結成自体は2012年。今までbandcampなどで曲をアップしたりしていましたが、カセットテープとデジタルでEgg Paper Factoryから10月にリリースされたこの「Stripped」が彼らのフルデビュー作となるようです。6曲入り。
#1"Miniatures"はミニマルなリズムが根底にあってそこからひりひりとしたギターサウンドが大胆に盛り込まれるのが印象深い。#2 "Drip"ではパワフルな部分が突然飛び出し、#5 "Small Circles"ではローテンポから後半一気に加速する。時に壊れそうな程儚く響くメロディ、時に鋭くダイナミックだ。1曲の中で様々に変化するポストロック的な感じだが、その高低差が彼らの場合ぐっと凝縮され非常に明快。一見ランダムな様でしっかりと構築されたメロディとポップさが魅力かもしれない。要素が多くてもまとまりがある。でもやはりこうだと思ってもスルっとかわされる様な展開が全く掴めないのが聴いていて非常にワクワクする。動静の切り替えがなめらかで美しい#6 "Weaving Baskets"も必聴。
レコーディングは今年の2月で携わったのがRaff McMahan (Telstar Drugsのメンバー)というのも納得。新しい世代と言うかカルガリーとモントリオール、ビクトリアなどでこういった柔軟なセンスを持つバンドが同時多発的に続々と出て来ている気がする。今後もDoriesはもちろんその周辺にも注目。
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*Egg Paper Factory : Cassette/Digital [released]October 11, 2014
*bandcamp 

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2014-11-18

Monomyth - Saturnalia Regalia!

カナダ、ハリファックスのMonomythの今年7月末にリリースされた待望のデビューフルアルバム「Saturnalia Regalia!」
これまで出して来たEPなどにあったシューゲイザー的な部分はあくまで曲の一部の要素として収まっているのが意外。 それによりアルバム全体に統一感が生まれている。彼らはムードだけでごまかさずにメロディとハーモニーを重視したかったかもしれない。それは自らの名前が付いた#1 "(Theme From) Monomyth"からも感じられる。シンプルといえばそれまでなのだが、全体的にほのぼのとした独特のテンポを持っている。まったりサイケ風な#2 "Pac Ambition"で特に顕著だ。#3 "Candleholder"ではメロディは軽やかで明るいトーンなのに時々チクチクと引っかってくる甘酸っぱさも印象的でとても良い。居そうで数少ないバンドだと思う。まだデビューアルバムだがこの部分はこの先強い特徴かもしれないし、勝手な意見を言わせてもらうならばぜひ持ち続けて欲しい。ただその素直さは聴く人を少しばかり限定してしまうかもしれない。(もちろんそれはそれで良いと思う)#7 "Patsy"はアルバムの中でもひと際ロマンティックだ。12星座があしらわれたケーキのアートワークが意味する所は不明だがなんとなく合っている様に思えて、生活感のあるドリーミーな雰囲気が漂う。 それに憂いを帯びつつ加速する#5 "Medicine Man"ではパワーポップ感があるし、#8 "The Big Reveal"のしっとりとしたフェードアウト感も美しい。 
どことなく地元愛が強いのかもしれないが、そういえばハリファックスはSloanの出身地だと言う事もなんとなく頭に入れながら。いや、あれこれ考えずに素直に聴くのが一番。そんな居心地の良さも有りな一枚。
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*Mint Records : LP/CD/Digital [released]July 22, 2014 
*bandcamp[released]July 22, 2014
 
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Patsy • MONOMYTH from Seth Smith on Vimeo.

ちなみにこのビデオの監督のSeth Smithは同郷のバンド、Dog Dayのメンバーでもありますね。

2014-08-15

Actual Water - Call 4 Fun

カナダ、トロントのActual Waterのニューアルバム「Call 4 Fun」
ジャカジャカとかき鳴らすギターに思わず心が踊る。そんなストレートである意味では古典的なポップ/ロックなサウンドが魅力。若さ溢れるガツンと勢いのあるインパクトなので若いバンドと思いきや、2008年頃から活動しておりキャリアは意外と長め。過去音源は現在でもbandcampで聴く事が出来る。今年7月からリリースされたニューアルバムもこの手のサウンドが好きな人にとっては正にツボを押さえまくっている。#1 "Take the Stairs"から余計な小細工をせず真っ正面から勝負する様は潔い。しかも至る所にハーモニーを上手く織り込むのが基本としてあるのでどこかこなれた感もある。良い意味でささくれの様なガサツキはそのままに#5 "Latoya"などで見せるセンチメンタルさすら感じるメロディが泣ける。キレキレに突っ走るでも無く、だからと言ってダレる事無く程よい緊張感で聞いていて安定感がある。#6 "Waldo Jackson"や#7 "Three O’Clock Kids"もなんとなく着地点が見えてるのは重々分かっていてもやっぱり良い。あれこれ考える前にウキウキする。アルバムが9曲で22分強というお決まりのスッキリ感も痛快。
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*Bad Actors : LP [released]July 1, 2014 
*iTunes : Digital
 
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2014-07-20

The Group Sound - Romantic Notions

モントリオールを拠点に活動するThe Group Soundのニューアルバム「Romantic Notions」bandcampにリリースされたのは今年の7月ですが、レコーディング等は2012年と13年との事。
前作と比べると少し雰囲気に変化があるようにも思える。良い意味で落ち着きがあると言うか、メロウ要素がぐっと濃くなった感じがする。#1 "Art School Crush"からそんな休みの昼にまどろみながら聴きたくなる心地よい気怠さに包まれます。 未だ梅雨開けしないこの時期にフィットするような、全体的に湿度の高いサウンドなのだがどこか飄々とした軽やかさもある。しかしインストゥルメンタルの#3 "Migration"では突如コズミックな印象でやや機械的なサウンドを展開したと思いきや、そこから渦を巻きながら#4 "Hate So Eazzy"になだれ込む様に一瞬くらくらとする。先にビデオで公開されていて、タイトルにもなっている#7 "Romantic Notions"はこのアルバムの中でもひと際目立つ存在だろう。メロディの移ろいが美しく、その後全てを飲み込み風のように過ぎ去っていく躍動感。のびのびとしたヴォーカルとギターの音色の揺らめきに浸れる#8 "I, So Don't Care"なども必聴。細やかな感情の変化にシンクロするような音の豊かさがひっそりと垣間見えるアルバムではないだろうか。
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 *bandcamp : digital [released]July 6, 2014

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Group Sound - Romantic Notions from Group Sounds on Vimeo.

2014-06-29

Poncho Records Compilation Vol. 1 / (cassette)

コンピレーションを聴くきっかけとしては色々あると思うが、馴染みのあるもしくは名前は知ってるというバンドが何組か居れば大いに楽しめると思うし、通して聴くだけでまた新たに好きなバンドを発見できる。自分の聴く範囲をどんどん広げて行きたい人には非常に助かるし、興味深い物だと思う。たかがコンピ、されどコンピ。勿論、やみくもに選曲されたのでは無くある程度共通点がある方が個人的には断然聴きやすい。カナダはハリファックスのレーベルPoncho Recordsからリリースされた「Poncho Records Compilation Vol. 1」も然り。全19曲と言うみっちり感にも大満足なのだが、その中で12曲/バンドが地元ハリファックス出身。残りは別の出身だがいずれも関わりのあるバンドだと思われる。地元内だけで終わっていないのも良い所。タイプは様々だが全体的な括りとしてはサイケ・ポップを感じさせる曲が多い。 そして一筋縄ではいかないやや捻りのあるサウンドを炸裂させている。それでいて不思議とのどかな印象も。独特なユニークさはこの地域の奥深さを感じ取れるかのようで面白い。
超限定30本のカセットとデジタルでのリリースなのだがテープ(特に中身)のビジュアルのポップな可愛さも注目すべきポイント。
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 *Poncho Records : cassette/digital [released]May 16, 2014

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どの曲にも注目したいのですが個人的に好きな5曲を挙げたいと思います。

#1 Psyche Tongues(Toronto) - "Remain Unknown"


#2 No Bodies(Halifax) - "Pillow" 


#4 Walrus(Halifax) - "Save My Soul"


#12 Organ Eyes(Ottawa) - "Jeeps and Creeps"


#18 Monomyth(Halifax) - "Shit Cycle"

2014-05-31

Brave Radar - Message Centre

カナダ、モントリオールのレーベルFixture Recordsを運営する2人、Conor PrendergastとTessa SmithのバンドBrave RadarのカセットEP「Message Centre」 昨年レーベルのサンプラーに新曲は収録されていましたが、バンドとしてのリリースは2009年の「A Building」以来となる待望の新作。2012年のデモに基づき制作された物らしい。
#1 "Message Centre"の流れる様に軽やかなサウンドから始まり、#2 "Out of reach"の落ち着いたヴォーカルの清々しさ。躍動感が心地よい#4 "Too long weekend"と、いった感じにどこを切っても一貫としたミニマル・ポップが顔を出す。その姿勢は芯がぶれない印象と同時に明確さも感じ取る事が出来る。#8 "Again"もそうだがシンプルなのに音の移ろいや細やかなニュアンスが聴く側の想像力を掻き立ててユニークな面もある。内面から次々に湧き出て来るような柔らかいメロディ。決して単調にならずにゆるやかに明暗をつけていく。ほっこりとした懐かしい暖かさも彼らの忘れてはならない魅力なのだろう。そんな空気感やイメージはやはり主宰するレーベルのイメージとも自然とリンクしているようで、数あるレーベルの中でも独自の存在感を的確に発信し続けているのではと思える。
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 *Fixture Records : cassette/digital [released]May 20, 2014

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ビデオもイメージと映像がいい感じにマッチしてて素敵です


2014-05-18

Cousins - The Halls of Wickwire


Cousinsはカナダ、ハリファックスのガレージロックデュオ。今月リリースされたニューアルバム「The Halls of Wickwire」どちらもヴォーカルを取り、荒ぶるダイナミックなギターとパワフルに支えるドラムの黄金比が一瞬たりともダレる事なく音となって迫る感じが圧倒的でカッコいい。なお、Cousinsというバンド名で一瞬まさかと思いますが2人は本当のいとこでは無いらしい。でもその位、お互いのセンスが非常に近いからこそ出せるであろうこの団結感。力強く始まる#1 "Phone"から序盤は畳み掛けるように駆け抜け、アルバム中盤#5 "Death Man"からどんどんその熱量を増していく。#6 "Body"のまさに体の内部から血が煮えたぎるように徐々にヒートアップしていく様は緊張感さえ漂う。アツいのだけど安定していると言うか丁寧なサウンド。そこから間髪入れずに繰り出される#7 "What's Your Name"の沸点に達した無敵感が凄い。聴いて居るこちらまでアドレナリンが出て来るかのような怒濤の盛り上がりを見せる。アルバムを聴く上で詳細な背景を必ずしも知らなくて良いかもしれないが、ジャケット裏のクレジットやこの記事を読むとこのアルバムが実の祖母に捧げられたという事が分かるし直接でなくても間接的にそういったエピソードが少なからず関連している。そう思うとこの「強さ」はなんだか揺るぎない家族愛に似ている気がする。(と、言うのはこれは勝手な解釈ですが)#9 "Ocean"の前向きで感情的なメロディがいっそう感動的に響く。
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*Hand Drawn Dracula : LP/CD/digital/(casette) [released]May 13, 2014 
*Badabing Records : LP 

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本人出演、ガチ感のある#6 "Body"ビデオ



2014-05-11

Chad VanGaalen - Shrink Dust

カナダはカルガリーのSSW、(またはアニメーター、プロデューサーなど)Chad VanGaalenの約3年ぶり、5作目となるニューアルバム「Shrink Dust」
まず目に入るのは強烈な印象のアルバムジャケットだが(もちろん自作)そんなイメージをいい意味で覆されるような非常に穏やかで奥深い響きに満ちている。それでいて今までのキャリアに根付いた遊び心を持ったサウンド要素が散りばめられていて独特の世界観をしっかりと具現化しているのでは。#2 "Where Are You?"はアルバムの中でも特に引力が強いミステリアスな曲だ。続く#3 "Frozen Paradise"もとろけるようなメロディに全体が覆われるよう。やや自虐的要素のある#6 "Monster"もやはりどこかひねりが効いている。反面#8 "Leaning On Bells"では荒削り的なストレートな部分も見せる。しかし今回は特にヴォーカルの芯のある力強さが全体を通して暖かみが伝わって来る。曲によってライブでのサポートメンバーの参加もありそれもサウンドをより濃厚にしているのだが、まさにSSWとしての円熟した表現力を存分に発揮している。ふと自分の辿って来た道を振り返りゆったりとした時間が流れているかのよう。それは作品を出すごとに落ち着いたと言ってしまうのとは違う、ユニークかつ奇妙であり続けながらもしっかり地に足のついたどっしりとしたサウンドの豊かさが常に基本となっている。ラストの#12 "Cosmic Destroyer"もその名の通り宇宙的な壮大さにさらに広がる世界観の深さが感じ取れた。
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*Sub Pop : LP/CD/Digital[released]April 29, 2014 
*Flemish Eye : LP/CD/Digital 

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2014-04-30

Telstar Drugs - Endless Strait

カナダ、カルガリー出身現在はモントリオールのエクスペリメンタルポップバンドTelstar DrugsのニューEP「Endless Strait」レコーディングは2013年との事ですが、今年の4月にデジタルとLPは限定でPerduからのリリース。全4曲のそれぞれがユニークでとにかく軽やか。内2人はFaux Furのメンバーとしても知られている。一聴するとこの周辺のバンドの特徴、儚くて美しいメロディラインやハーモニーに注目してしまうが(よく比較される所では同郷のWomen)もっと繊細なセンスを持っているように思えた。それはアートロックなのかもしれない。#1 "Pressed"もそうだが全体的にあくまで冷静さを保ちながら次第に曲の流れと共に表情を変えていく緻密な展開。#2 "Unglued"のように反復する最小限まで削ぎ落としたミニマルなリズムによってギターの感情の変化がかえって際立っている。日が差す柔らかい明るさと影のある憂いを同時に見ているかのよう。シンプルな物を上手く組み上げるのは絶妙なさじ加減が必要なのではと思うがそれを自然に表現している感じがする。 詰め込みすぎない余白を生かすギターポップ。ある意味受け手によって印象が変わるかもしれない。#6 "Glass Bottle" のひりひりとした緊張感、もこもこと凹凸のあるリズムからラストのギターの穏やかな音色は特に美しく響いている。
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*Perdu Records : LP/ Digital[released]April 25, 2014 
*EGG PAPER FACTORY : Digital [released]April 26, 2014

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2014-04-29

Doomsquad - Kalaboogie

トロント(またはモントリオール)のトリオDoomsquadのデビューフルアルバム「Kalaboogie」多方面的でエクスペリメンタルなサウンドを軸にじわじわと広がるサイケデリックさは思わず息を飲む。静けさの中に潜む豊かな表現が美しい#1 "When the Dead Become Infants"から#2 "Head Spirit (for our Mechanical Time)"へ突然視界が開けたように勢いを増しながら移行していく流れも良い。
サイケデリック要素も散りばめながらも彼らの場合どこかひんやりとしたエレクトロな質感に柔らかい有機的な音の躍動が見事に調和した、言うならば森系トランスなのではないだろうか。聴いて居ると体感気温がすっと下がっていくような気がする。
かと思えば#3 "Disremember/Dismemberment"や#4 "Waka Waka"などでは感情を発散させて時に呪文のようなヴォーカルも相まってミステリアスな雰囲気を増長させる。なんとも言えない不安感に突如襲われる#7 "Born from the Marriage of the Moon & a Crocodile"の凄みや昨年出たシングルにも収録されていた#9 "Ovoo"もヴォーカルのハーモニーとリズミカルな反響、音の重なりが深呼吸のような心地の良さを醸し出す。曲によって変幻自在な印象だ。ぜひとも静かな所で耳をすまして聴く事をオススメしたい。細やかな音のそれぞれに意図が隠されているように思えてインスピレーションが湧いてくる。
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*Hand Drawn Dracula : LP/ Digital[released]February 25, 2014
*No Pain In Pop :  Digital[released]February 26, 2014 

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2014-04-13

Grime Kings - Honeymooning

2011年頃から活動しているカナダ、オタワのGrime Kingsのニューアルバム「Honeymooning」昨年から新曲が少しずつ公開されていましたがついに全貌が明らかに。フィジカルのリリースもありそうですが現在はbandcampでデジタル音源が公開、購入可。元々バンドアンサンブルで魅せるバンドと思っていたが前作よりさらに演奏力が強力になり各曲の個性がはっきりと輪郭を表している。スモーキーでやや憂いを含んだメロディはどの曲でも存在感を発揮し、メリハリが効いたドラムとなめらかなベースは感情の起伏を上手くコントロールしている。#1 "Stammering"はスローモーションのように浮遊する感じが非現実的で、#2 "One Of Us Is Lonely"では力強いリズムが躍動しエモーショナルなヴォーカルが印象に残る。特に#9 "Perfume" はアルバムの中でもざくざくとしたポップなサウンドが心地よく、途中からするりと変化するスケール感もドラマチックだ。古典的な軸をベースに、しっかりと雄弁にハーモニーを広げながらもそこからポストロック、ないし自由でアート的な表現へ昇華されているのも注目。#11 "Every Golden Future"はどことなくオリエンタルな印象もかすかに感じた。しかし#5 "Looked Like Rain But Never Came"などでは見てはいけないものを見てしまった時の様などろどろとしたエグさがそのまま残っている所も良い。ぼけっしているとふっと暗闇に触れてしまう危うさ、単にポップで綺麗な物だけを表現していないのかもしれない。様々な感情が渦巻いている。
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*bandcamp : Digital[released]March 31, 2014

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2014-03-16

PyPy - Pagan Day

モントリオールから突如現れたPyPyのデビューアルバム「Pagan Day」リリースは今年の2月にSlovenly Recordingsから。
その正体はRed Mass、Duchess Says、CPC Gangbangsのメンバーからなるバンド。その組み合わせだけでも十分濃厚である事が想像出来ますが、サウンドの方もかなりエッジを効かせたパワフルかつサイケデリックなアルバム。
#1 "Pagan Day"からノイジーに攻めまくるパンクなサウンドに圧倒される。ゴリゴリと緩急を付けながら突き進む#2 "New York"も然り、紅一点のヴォーカルのエキセントリックな存在感はカリスマ的ですらあって察するにバンドの最も重要な部分なのだと思う。そしてそれを完全に網羅している他メンバーのタイトで絶対的な演奏力。どちらが欠けても成り立たない。ダイナミックなギターラインは時にメロデックに響き渡っていて表現の幅の広さが伺える。疾走感のあるパンクな曲も良いが# "Molly"では霧に包まれたような湿度の高いサウンドを展開している。#4 "Daffodils"はどこかミニマルさも感じられて彼らが勢いだけでなく混沌とした中にアートなニュアンスが意図的に散りばめられているように感じた。ラストの#7 "Ya Ya Ya / Psychedelic Overlords"も変化球。パンチが効いていて強い印象を残す。しかしサイケな雰囲気を醸し出しギリギリの危うさを抱えながら全力で駆け抜けるようなスリルは痛快。
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*Slovenly Recordings :LP/CD/Digital[released]February 11, 2014

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彼らのリハーサルスペースでの#2 "New York"セッション映像。姐さんかぶってます
Entretien normal de musique ||| PyPy *NEW YORK from Entretien normal de musique on Vimeo.

2014-03-05

Each Other - Being Elastic

モントリオールを拠点に活動するトリオ、Each Other待望のデビューフルアルバム「Being Elastic」2011年からEPやシングルを出して来た彼ら。以前から独自のセンスと抜群のメロディが際立っていたがその積み重ねが開花したのだろうか、フルアルバムというこれまで以上のボリュームでも予想を見事にひっくり返してくれる自由度の高いユニークな内容となっている。
これほどに音のジャンルを断定しにくいのも珍しく(そんな事しなくても良いが)それは聴く側によって変わり偏見を持たせない。#1 "About the Crowd"のように人懐っこいポップさが常にあるのでシンプルに聴き手に響いてくる。それだけ吸収したものを自分のスタイルに落とし込む表現力に富んだバンドなのだと改めて感じる。もちろん、細かい部分でのこだわりも曲の随所にあるように思う。BradとMikeコンビの息の合ったヴォーカルのハーモニー、2本のギターの掛け合いでは(時にギターでベースラインも兼ねる)身軽でひねりの効いた柔軟なサウンドを展開させている。さらにサウンドをがっちり支えつつ、ユニークな彩りを添えているChristianの叩き出すドラムの躍動感はメロディに沿うようにフィットして明確。そして何より楽しさが伝わって来るのが良い。3人の絶妙な相互作用が最大の強みなのかもしれない。曲によって印象が大分違うがやりたい事を思う存分に詰め込んでいる充実感がある。#9 "Seeing Doubles, Dreaming Troubles"での唐突に吹っ切れて荒ぶるサウンドには潔さを感じるし、#11 "Swell Patterns"はハーモニーの盛り上がりはのびやかでエモーショナル。縦の触れ幅が大きくタイトル通りまさに屈託の無い、自在に弾むサウンド。
音以外で気になるのがアルバムアートワークや#8 "Your Ceiling Is My Floor"のビデオ。今までの小洒落た感じと異なり自らがフューチャーされている思い切ったもの。むしろこっちが自然体というか素なのかもしれないが、ちょっとだけ風変わりな人間味溢れる部分も魅力なのだろう。
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*Lefse Records : CD/LP/Digital [released]March 4, 2014
(*Fat Possum Records)

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2014-02-23

Fountain - s/t

カナダはビクトリアから現れた若手バンドFountain。今年2月にリリースされたセルフタイトルのアルバム。ビクトリアと言えば気骨溢れる演奏力にほのかに漂うスマートさが魅力のバンドが多いイメージがあるが、彼らもまたもれなく該当するようだ。それはやっぱり土地柄的な影響も関係してるんだろうかと思ってしまうがあくまでエッセンス的な物だろうし、当然それだけでは無いだろう。
#1 "Graham Street Landmark"からざくざくとダイナミックに突き進むギターサウンドには若いバンドらしい衝動的な勢いをを見せているが、それに添うように繰り出される知的で安定しているリズムが高まる熱を上手く分散、調和させている印象だ。#3 "Jesus '99"などではその境界線が見事に合わさる瞬間があり、かなりの爽快感がある。最後まで程よい緊張感を保ったまま緩急やひねりを使いこなすポストパンク的な音作りにはこなれてる感があってそれぞれ違った側面を見せてくれるので決して飽きさせない。ひりひりとした熱を放つ#5 "Ladybug Mating Ritual"やどっしりとしたサウンドにうねるメロディが冴える後半#8 "New Age Prices"なども然り、聴いていて思わずハッとするような発見に溢れたアルバム。
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*bandcamp[released]January 10, 2014

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#3 "Jesus '99"のビデオ
Fountain - Jesus '99 from Dr. DiNinno Productions on Vimeo.

2014-02-17

Alden Penner - Exegesis

元The Unicornsメンバー、Alden Pennerのソロ作「Exegesis」ソロでは2011年にも出しており、今年に入ってからはEP「Precession」も発表。このアルバムにはこのEPからの4曲を含む全11曲。今まで何かしらの活動での作品を聴く事が出来ており、The Unicorns後に組んで活動していたClues、The Hidden Wordsはやはり他のメンバーの影響や色が濃く出ている印象でそれも非常に興味深かったのだが、ソロ作は自身の内面にが反映されたような深みがある。
しかし完全に別物と分けてしまっている訳では無さそうだ。例えばひと際にぎやかな高まりを見せる#2 "Louis XIV"や#4 "Lovely Legs"はClues時代に演奏していた曲が元となっているようで、(おそらくライブで演奏していたのでは)それはもう一つのThe Hidden Wordsでの活動も然り。あくまで過去の活動あってこそのなのだろう。#3 "A Beautiful Dream"の開けた高揚感にも耳を奪われる。そういった意味では今までのキャリアを存分に落とし込んだ作品かもしれない。それぞれの曲によってアプローチや表現の仕方が異なれど、圧倒的な存在感を放っているヴォーカルは全てを統括するようで思わず聴き入ってしまう。それはソロになってからさらに奥行きが出ているようにも思う。哀愁を漂わせながら移ろう美しいメロディも相まって時に独特な浮遊感をもって、またある時はじっくり音に溶け込むように芯から響いてくる。
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もう一つ驚きだったのが先日のThe Unicorns再結成のニュース。まだ詳細は決まっていないのでファンとしては両手を挙げて喜べないが、オリジナルメンバーの3人でライブを行う計画などがあるそう。本国Exclaim!のこの記事から感じるのは今まで実は地道に計画が練られていたようにも見えるし、一方でただ単に話の段階とも取れる。もし実現すれば今年で解散10年後というのは偶然か必然か、続報が気になる。
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*bandcamp[released]February 4, 2014

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