2013-12-23

Ketamines / You Can't Serve Two Masters

トロントのバンドKetamines、今年9月にリリースのニューアルバム「You Can't Serve Two Masters」タイトル曲の#1 "You Can't Serve Two Masters"を筆頭に出だしからサイケ/ガレージが炸裂し、後半にシンセがぬっと漂いながら入って来てさらに浮遊感が倍増。#2 "Come Inside"も森林のサンプリングっぽい音でミステリアスに始まり、熱をキープしながら力の抜き加減が上手く作用している。キメと脱力のバランスが程よく保たれた曲が多い。単にガレージだけではないポップな魅力も持っている。
昨年の「Spaced Out LP」はリバーブたっぷりのギターが印象的だったのに対し、間に7"のリリースを挟み、このアルバムではサイケ成分は控えめになった気も。ザラザラとした質感はより高まり、メロディがリアルに浮き出て来た分シンプルに思える。狙いか自然にかは不明ですが、音に関しては流れにある意味逆らうシフトチェンジで潔い。スブスブとした重めの#4 "Spirit Rebellion Time"もストレートな荒ぶりを見せる。しかしそこにユーモアのあるひねりが散りばめられ、ふるいにかけても目が粗いようで実は細かいのでしっかり残っている。ちょっとセンチメンタルな雰囲気の#3 "Everybody Gets Down"や#7 "So Clean"のまた別のポップさも良い。ラストがなぜかしみじみ終わるのが印象に残る。
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Mammoth Cave Recording : LP/ Digital[released]September 1, 2013
Southpaw Records
bandcamp

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The Ketamines- You Can't Serve Two Masters from Nick Benidt (VJ Bandit) on Vimeo.
 

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