カナダ、トロントのAbsolutely Freeのデビューアルバム。
以前ブログで紹介した通り元DD/MM/YYYYのメンバーからなるバンド(現在はトリオで活動)だがあれから年月が経っている訳でもあり、このセルフタイトルの今作を聴いてその説明はもはやあまり意味の無い事の様にも思えた。その位このバンドでの方向性が明確に伝わって来る。
これまでに出したシングルの時と引き続きネオ・サイケデリックといった趣き。スペーシーな旋律に細やかな音の重なりがとにかく美しい。#1 "Window Of Time"ではじっくりと丁寧に積み重ねながらそれと逆行する様々な音がコラージュされている。浮遊感を程よくコントロールするタイトなリズム、そして特に印象に深く残るのはヴォーカルの力強さ。しっかりと曲の舵を取りながらも音にスッと溶け込むような柔らかさを保っている。かと言って決して歌メインにならない辺りはやはりエクスペリメンタルなバンド出身ならではと思う。先に公開されていた#2 "Beneath The Air"の華やかな高揚感には本当にうっとりするし、#3 "Striped Light"では躍動するポップな風合いを散りばめながらも印象自体は安定していて丸みを帯びている。#6 "My Dim Age"はサイケ的な要素がふんだんに感じ取れる曲でベタかもしれないがすっと浸透するように軽やかだ。その反発のごとくアグレッシヴな展開の#7 "Vision's"も面白い。夜寝る時に瞼の裏側に残像がチラチラ見える様なぼんやりとした多彩さに溢れている、そんなアルバム。
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*Arts & Crafts : LP/CD/Digital [released]October 14, 2014
*Lefse Records : LP/CD/Digital[released]October 14, 2014
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Forgotten Hall様 こんばんは
ReplyDelete今更ながら気が付いたのですが
こちらのhpは
カナダのモントリオール出身の音楽に
かなり特化したページだったのですね。
独自色が出ていていいですね。
Absolutely Free・・・・・・といえばザッパしか思い浮かびませんが
バンド名にするとまたかっこいい。
最近はこういった淡く爽やかなサイケ音楽が生まれていますね。
おっしゃる通り、音の重なりにうっとりさせられる音楽でした。
なるほど、これがネオ・サイケなのですね。
寝る前に聴いたら気持ちよさそうです。
GAOHEWGIIさま、あけましておめでとうございます。
ReplyDelete特に意識している訳では無いのですが、好きなバンドを書いていたら自然とそうなってしまいました。モントリオールは一度旅行でも行った事のあって思いが強いというのはありますね〜
バンド名の由来は絶対それだろうなと勝手に思ってました(笑)
以前の前身バンドとは変化していて面白かったです。昨年出たアルバムでも特に好きな一枚です。