2012-03-31

The Cable-knits / Twins

カルガリーのデュオ、The Cable-knits が今年の1/21にbandcampでリリースした「Twins」。メンバーはLeeJay Dunphy(Stalwart Sons)とNate Waters(Hunter-Gatherer)の2人。 正真正銘なガレージロック/ポップでザラザラとしたノイジーなサウンドの中に、ドリーミーで暖かくともどこかひんやりとしたモダンさが垣間見える。特に#3 Worry Treeの思わず雪を連想したくなる最後のメロディが儚くも美しい。なのでここはあえてロウファイという言葉は使いたく無い感じ。そしてなぜか木々や自然が思い浮かぶ、そんな所もカルガリーのバンドとも共鳴する様な雰囲気を持っているのでは。(と勝手に思っている) 
全編22分位でほとんどが2分もしくは未満という短いながらも、色々な要素が詰め込まれていて目まぐるしく突き進む。夢中で聴き入っているとあっと言う間に終わってしまい、それだけに最後の#10 Homebody(唯一5分ある)のノイズから景色に馴染んで行く様なひっそりとしたコーラスの余韻がすごく心に沁みる。まだ情報が少なくてバンドの詳しい事は未知ですが、ジャケやタイトルの「Twins」がなんだかしっくり来る様なコンビネーションの良さが音源を聴くだけでも伝わって来る気がする。
この作品は彼らのbandcampでフリーダウンロード出来ます。どうやらフィジカルのもあるみたいですが直接問い合わせる感じ。ちなみにバンドは4/5に地元カルガリーのTubbyDogでライヴを行うのですが、共演メンツを見てとても納得しました。全部最近気になってるバンドばかりです。かなり観たいこの組み合わせ!6月にアップされたCJSWライヴ音源2曲もアルバム未収録曲でメロディ感に富んだ粗めギターサウンドとダイナミックなドラムがすごく良い一部追記:2012.9.11

bandcamp(Self Release) : DIgital, Cassette[released]21 January, 2012 

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2012-03-25

Boxer The Horse / French Residency


カナダプリンスエドワードアイランド州のシャーロットタウンの4人組、Boxer the Horseの今月リリースされた2枚目のフルアルバム「French Residency」。2010年にCBC Radio 3のBest New Band of 2010に、前作から"Mary Meets the Pilot"が2010 Song of the Yearリストに選ばれていたり、さらに2011年にはPEI Music AwardsのRock Recording of the Yearにも選出されるなどカナダ国内ではすでに注目されているバンド。2010年にリリースされた「Would you Please 」ではオルガンなどの鍵盤を取り入れているサウンドが圧倒的に多く、レトロでフィルターがかかった様な音が渋くてそれもすごく良いのですが今作はその要素は後ろにひっそりと下がり、代わりにパワフルで太めなギターサウンドが前に出て来て方向転換している。でも以前の様な要素が無くなってしまった訳では無く、憂いのある様なゆったりとした曲とが交互に織り交ぜてあって、そのコントラストがアルバム全体を生き生きとした印象にしている。サウンドやヴォーカルの幅もぐっと広がったのかもしれない。プレスリリースにもあった様に確かに80年代オルタナティブと90年代のローファイさを纏っているが、同時に今風な軽快さもあってグットメロディが溢れている1枚。骨太めなサウンドを出し始めて新たな一面が炸裂したと言った所なんでしょうか。ちなみにプロデューサーは前回同様Alec O'Hanley(Molly Rankin, The Danks, Two Hours Traffic)つまりサウンドの変化は完全にバンドの意向。今後の展開がさらに気になります!音源はbandcampで購入かBird Law Recordsではデジタル付きカセットも限定でリリースしています。
bandcamp:Digital,CD [released]March 13, 2012
Bird Law Records : Cassette Tape[released]March 23, 2012


 
最近のが見つからなかったので去年の映像。なんかライヴ良さそう!新作から"Community Affair"

2012-03-20

ジョセフ・アルフ・ポルカ / 空からやってきた緑の3本指


2007年に結成し、名古屋を中心に活動する4人組ジョセフ・アルフ・ポルカ。何年か前に彼らのMySpaceで音源を聴いたのが知ったきっかけだったと思うのですが、何とも独自の世界観が衝撃だったのを今でも覚えています。自主制作/CD-Rで全8曲。
浮遊感たっぷりのヴォーカルが印象的でどの曲もバラエティに富んでいて色彩豊かで聴き入ってしまいます。(ラストの#8ではストリングスも取り入れてる)ほっこりした気分になれてポップだけど、時々ほんのりシュールさが垣間見えるのも魅力的です。
Vo/key/otherのてんしんくんが手がけるアートワークといい、「空からやってきた緑の3本指」というタイトルも非常に気になるのですが、(追記:ブログに由来を書かれていました!)アルバムを聴いている時はどこか別世界に居るかの様な気がして例えるなら、まるで1枚通して1つの物語を見ている様。でも全くの異世界では無く誰でも感じた事のあるどこか懐かしい雰囲気が漂っています。
ライヴはアルバムの空気感はしっかりそのままに、より音にアグレッシヴさが加わり(特に炸裂しているギター)初めて東京で見た時は音源を聴いた時同様、もしくはそれ以上にびっくりしました。ちなみにてんしんくんはソロでも作品も出していてまたひと味違った感じで素敵です。→ http://soundcloud.com/tenshin-2/tracks
ライヴ情報などの詳細:ジョセフ・アルフ・ポルカ日記
 *Self Release:demo CD (内容・仕様が初期から若干変更されているそうです)
サンレインレコーズ
JET SET
migiwa disc

2012-03-08

【news】Parlovr Announced New Album, 「Kook Soul」

待ってました〜!カナダ、モントリオールのトリオParlovrがついに2ndアルバムのリリースを発表。タイトルは「Kook Soul」5/15リリースで、前回のHell/Heaven/Big/Love EPに引き続きトロントのレーベルDine Alone Recordsから。
ジャケとトラックリストもででーんと発表。先行でアルバムから"You Only Want It 'Cause You're Lonely"もnoiseyにて試聴可能になっています。シンセの音から始まり、じわじわと加熱するダイナミックさは残しつつスケール感がさらにぐっと広がったサウンド。これはアルバムかなり期待しちゃいます!→Parlovr Just Announced Their Next Record - Here's The First Single  
この記事にアルバムジャケットに使われた絵画のいきさつなど詳しく出ていてVo/GのLouisの一目惚れ的な所に始まり、色々探し回った様です。そして最大のツッコミ所は新しいバンド写真!(笑)毎回なんだか楽しげな写真が多い気がしますが、今回も期待を裏切らない仕上がり。最高です。(もちろん楽曲もね!)先行試聴曲でややしっとりめにキメてますが、これはまだまだ氷山の一角?と言った所でしょうか。フルアルバムとしては2008年末にリリースされたs/tのデビューアルバム以来なので楽しみ倍増です。このデビューアルバムを初めて聴いた時の衝撃は忘れません。最近はグランジ再熱と言われてますが、Parlovrはかなり前から(しかも素で)そんな風潮とは全く別の所でそのグランジ要素と、時にサイケ/ドリーミーなシンセサウンドをいい感じにミックスさせてたんだなぁ〜と今日また1st聴いてて改めて思ったり。

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 と、いうのは個人の勝手な感想ですが、これはとにかくにぎやかな2008年s/tの"Pen To The Paper"ビデオ(何年か後に公開されてたし、あえて今貼ります!笑)


こちらは昨年Southern Soulsで公開された"Bad Faith"のセッション映像!テレビの映像とリンクさせてたり手の込んだ感じが非常にナイス。(あと家がさり気なくオサレ)その時は新曲か〜と思ってましたがアルバムにも収録されてる。

PARLOVR - Bad Faith from Mitch Fillion (southernsouls.ca) on Vimeo.

Parlovrもまた、もうすぐ開催される今年のSXSWに出演します。
(6/10 追記:※ Dine Alone Recordsのサイトでまだプレオーダーの表示が出てるのですが…?ちなみにexclaimでアルバムストリームも行われています