2012-06-20

my favorite albums (except for the year 2012)

どうしでも言いたかったので唐突にブログに書きました。
ここに挙げたのは全部今年リリースではありませんが、上半期に聴いた個人的に激フェイバリットな6枚。July以外はアーティスト名からオフィシャルリンクに飛びます。(※順番は関係無くほぼアルファベット順)

Agent Ribbons / Chateau Crone (2010)

テキサス、オースティンの女子バンドAgent Ribbonsの3枚目のフルアルバム。さすが本場テキサスな重心重めのサイケ・ガレージと思いきや綺麗なハーモニーや繊細なストリングスアレンジなど骨がありつつも軽やかな面も光る。

AGENT RIBBONS - OH LA LA from cassandra lee hamilton on Vimeo.


 Dog Day / Deformer 
 (2011)

現在は夫婦デュオで活動する、カナダ・ハリファックスのDog Dayの3枚目。ツボをおさえたタイトめなサウンドも文句無しにカッコいいです。交互に歌っていたり、ハモっていたりするヴォーカルの息もぴったりでドリーミーな渦に巻き込まれる感じがたまらなく素敵な1枚。

Part Girl - DOG DAY from Seth Smith on Vimeo.


Ghostkeeper / Ghostkeeper (2010)

Ghostkeeperのセルフタイトル。カナダ・カルガリーらしいどこかひんやりとしたサウンドに想像の斜め上を行く展開が聴いていてスリリングかつ楽しいです。男女ヴォーカルがよりくっきりした印象で、激しい部分とゆるい部分のコントラストも魅力。

Ghostkeeper 'Haunted' from Ramin Eshraghi Yazdi on Vimeo.


Hooded Fang / Tosta Mista 
(2011)

カナダはトロントのHooded Fang。2枚目のアルバムですが、サーフ/ガレージ色強めが心弾む1枚。アルバム全体に漂うファンキーでぎりぎりの所でセーブしていると思えてしまう脱力感が最高です。最初と真ん中、最後に区切りの様な曲があるのも面白いです。

Hooded Fang - Vacationation (OFFICIAL VERSION) from riceandcheese on Vimeo.


July /July 
(1968)

まず目がちかちかする派手なジャケがグロいのですが、ある意味内容とぴったりです。イギリスのJulyのセルフタイトル。基本的なサイケやガレージ要素はがっつり盛り込みつつ次々に繰り出す奇妙さ。この今聴いてもこれだけ新鮮に思えるのだから、当時は相当異色だったのではと想像してしまいます。





York Redoubt / York Redoubt 
 (2009)

現Each Otherの2人が組んでいた前の(←Long Long Long)さらに前のバンド。まだかなり若い時に作られたと思われますが、爆発するような勢いで駆け抜ける感じも今とは違う部分ですごく良い。でも曲の構成の巧さはすでにメキメキと頭角を現してます。


2012-06-14

Monomyth / MONOMYTH

カナダ、ハリファックスの4人組Monomyth。今年4月にリリースされたセルフタイトルの6曲。シューゲイザーやたまにサイケの要素を含んだサウンドがまず印象に残りますが、その音の残響の中に溢れるハーモニーとタイトなリズムが次々に浮かび上がってきて、ヴォーカルはコーラスを生かしたパワプルで清々しさが印象的。くらくらと目眩がする音の揺らぎと心躍るポップの間を自由に行ったり来たり、角度に寄って違う側面を見せている。
6の中でも様々で、スロウなテンポでコーラスワークが冴える#2 "Feeling"やポップ感を纏って疾走していく#5 "Hiroshima"(日本人としてタイトルが気になりますが?)最後のラストの#6 "Hesse"は畳み掛ける激しさからアップダウンを繰り返して最後は地下に響くような音と共に消えて行く。
そしてもう一つ要チェックなのは、これとは別の曲"Anytime"が同じく今年にリリースされたコンピKhyber Comp Volume II」に収録されてます。これもドリーミィなノイズとメロディが炸裂してます。そしてやはり彼らもカナダの素敵バンドが集結しまくるSled Islandに出演します。

追記:新たな新曲"Transmission"アップされてました。これはBruised Tongue Comp - "Afterburners Vol.2"コンピに入るようです。———


bandcamp : Self Release [released]April 28, 2012


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地元ハリファックスでのライヴ映像。ぐるぐると鳴るノイジーからのアツいグルーヴ感。
一つのジャンルじゃ語れないこの感じ、この曲もかっこ良しです!

【live】スッパバンド、ジョセフ・アルフ・ポルカ、偶然の産物 @南池袋ミュージック・オルグ 2012 6/9

先日6/9に南池袋ミュージック・オルグで行われたライヴに行って来ました。出演はスッパバンド (東京)、ジョセフ・アルフ・ポルカ(名古屋)、偶然の産物(千葉)の3バンド。ジョセフ・アルフ・ポルカ以外は初めて観たのですが何で今まで知らなかったんだろうと痛感する、思わずハっとするような素敵なライヴ。
今回はバンドのリンクも載せつつ、youtubeに上がっている動画も一緒に貼っていきます。


 *偶然の産物
まず始めに演奏したのは千葉・柏のバンド、偶然の産物。
ギターの音色がすごく透明感があって安らぎます。ヴォーカルが時に優しく、時に熱を帯びていて、それに加えギターと曲によってはiPad(←暗かったですがおそらく)を駆使しながら展開していく。そういった音の足し方が自然なのにその場の空間をぐっと深くしている。ほっこり聴いているとふとした瞬間にエクスペリメンタルな部分が見えるのが良いです。
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ジョセフ・アルフ・ポルカ
続いては名古屋からジョセフ・アルフ・ポルカ。
初めてライヴを観たのもオルグだったので演奏する前からその時の衝撃を思い出す。でも観るたびにまたその衝撃が塗り替えられていて、(ってまだ3回目ですが)以前聴いた時よりもアレンジが違っていたり、さらに世界観が凝縮された凄みが加わってきているのでは。でも基本ポップで思わず顔がほころんでしまう様な曲がライヴで聴くとさらにハマります。MCで言っていた映画の件も気になります。やっぱり名古屋恐るべし。—— 





スッパバンド
最後はスッパバンド。元々はメンバーは5人で今回は特別編成でフルート(!)で麓健一さんも参加。初めクリスマスツリーの飾りの様なキラキラを首から下げていたので、去年モールスまつりでライヴを観た時と別人かと一瞬思いました。
全てが「圧巻」だったと言ってしまえば漢字2文字で簡単ですが、本当に鳥肌が立った。初めて聴いたからかもしれませんが、予測不可能な展開。とにかく全体的に音が多彩で特にドラムも叩き方や様々な道具に変えて叩いている。じっくり聴き入る部分もあれば、いきなり全員で叫んだり熱が上がって沸点に達した時はそれはもうカッコ良く、観てるこちらが手に汗にぎる感じでした。




と、なかなか上手く語れませんが、何かが常に起きていて一秒たりとも目が離せない様な濃厚な3バンドのライヴ。すごく楽しかったです!

2012-06-11

【band】Faux Fur

Faux Furはカルガリーのトリオ。これまでに2010年はGhost Animalとのスプリットカセットや、2011年にはシングルをScotch Tapesから、フルアルバムをYew Nork RecordsとSummer Time in Hellからリリースしていて(現在は売り切れなのかリストが見当たりません。bandcampの方もページが無い?)つい先日bandcampで新たな新曲が公開されました。
流れる様に続くメロディが繊細かつポップで素敵。1分45秒の曲ながらもキラキラとした魅力に溢れてます。今までも沢山の素晴らしいバンドを生んでいるカルガリーのバンドというのも納得。と、言うのも彼らのフェイスブックの情報によると次のアルバムをあのChad VanGaalenと制作しているようです。メンバーチェンジなどを経て現在はJean-Sebastien Audet、Michael Halls、Andrew Flegelの3人ですが、(追記:現在はRaff McMahanも入れて4人組のようです。)
この記事でも分かるようにドラマーのAndrewはWomenのFlegel兄弟の末っ子らしい。記事が書かれたのは2年ほど前でなんとまだ14歳。という事は現在まだ高校生でしょうか、驚きです。この曲を聴くとますますアルバムが待ち遠しい!







昨年Hot Wax Recordsで行われたライヴ映像。若いながらの感じも良いですがこの表現力!今後が楽しみ過ぎます。
彼らの地元カルガリーで今月行われるSled Islandはカナダ国内外のバンドが数多く出演し、Faux Furも23日にEach OtherとQuaker Parentsらと同じステージ。(素敵すぎる組み合わせ…!)

2012-06-10

Islands / A Sleep & A Forgetting


これはもう毎回言わなくても、と思いますがつい言及してしまうと元The Unicornsのメンバーでもあり、最近ではMister Heavenlyのメンバーで、他色々なプロジェクトおよびソロでも作品を出しているNicholas Thorburnを中心とするバンド、Islands。今回は2009年以来で通算4枚目となるアルバム「A Sleep & A Forgetting」を今年のバレンタインにリリース。参加したり脱退したりだった、同じく元The UnicornsのドラマーJamie Thompsonは今回は不参加。
ロサンゼルスで制作された今作。ピアノのしっとりとした音色が際立っている曲が多く、これまでとはイメージが異なり新たな一面を披露。元々伸びやかでも声を張る様なヴォーカルでは無いタイプなのでより感傷的に聴こえます。でも印象としてはそれが全面に出て来る事によってスッキリとしたのではと思う。しかし#3や一番目立つアルバムの中盤から後半の#5、#6はこれぞIslandsと言いたくなる様なリズムや曲の展開でビシっと決めているので、じっくり聴かせる曲とのコントラストが上手く取れてバランスが良い。
そしてこの記事の「バレンタインデーに曲を書き始めて…」とプレスリリースで言っているのでこのアルバムのタイトルやリリース日も意味がリンクしてそうです。ジャケが急に真っ黒なバラなのも頷けます…直接は言ってませんが失恋とか大きく言えば死みたいなのもテーマ?2月リリースですが6月の様な時期にもゆっくり聴きたくなる1枚。
レコードバージョンで聴くと最後は波っぽい音がひたすらエンドレスに流れるようになっていて、針を終わりの部分にずらすとCDに無かった隠れトラックが出て来るというニクい演出が!今回のAntiのプレオーダーではNickのサイン&バレンタインカード(本人がデザイン)付きという事もしているのがナイスです。
ちなみにNickはバンドのサイトやTシャツなどもデザインしていますが、ミニ・コミックも出版したようです
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Anti-Records : CD,LP [released]February 14, 2012

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Islands - "Hallways" from Lex Halaby on Vimeo.

見た目が昔と変わらず若さキープなニックさん。この曲アルバムの軸になってる気がします。


Islands - This Is Not A Song from stereogum on Vimeo.

先に公開になった#2、This Is Not A Songのビデオ。

2012-06-08

シャムキャッツ / GUM


2007年頃から東京を中心に活動する4人組、シャムキャッツの昨年の11月にリリースされた8曲入りミニアルバム「GUM」。アルバムと銘打った物としては2009年の1st「はしけ」以来ですが、その間にデモシングルシリーズや、シングル「渚」「サマー・ハイ」と次々に作品を出し続けている。
8曲ながら大充実な内容で聴いていてとにかく楽しい。多様な要素が交差する深さ、それらを自分のスタイルに置き換える身軽さもある。またそういった音楽的な魅力に加え、同じ位強く印象に残るのはやっぱり歌詞。 聴いているとふっと気になってきて強烈なメッセージというより、じわじわと確実に心に残る様な感じが聴くほどにハマります。多分このぐっと来る歌詞のポイントは聴く人によって違うんだろうな。と勝手に推測。
自分もそうでしたがさらにファンになったのが、彼らのライヴ。巧みに絡む2本のギターに安定感抜群のベース。ダイナミックでスパッとキレの良いドラム…と、音源を聴いても分かる演奏力はもちろん、実際ライヴで聴くとそれよりダイレクトに熱が伝わってきてコーラスも際立ってると思った。(ライヴ会場限定でスタジオライヴ盤も今年にリリースされている)
震災後にリリースされた作品ですが、全体を通して肩の力が程よく抜けた風通しの良い雰囲気に見え隠れするセンチメンタルとユーモアがとても素敵です。


*POT:CD[released]November 23, 2011(official HP)
iTunes / ototoy : Digital[released]November 23, 2011


2012-06-01

【band】Divine Fits

先日6年間の活動に解散を発表したばかりのHandsome Fursにびっくりしたのですが、音楽活動はどうするのかなと思っていた矢先、(Wolf Paradeが復活するかと淡い期待もしていましたが)Handsome FursおよびWolf ParadeDan BoecknerがなんとSpoonBritt DanielとNew Bomb TurksSam Brownと共に新しいバンド、Divine Fitsを結成した事を突如発表。ツイッターのアカウントも出来、サイトも既に開設。
この組み合わせでどんな音になるのか、とてつもなく気になる!と思ったらサイトに45秒の音源?と映像が!こちら↓

聴いた第一印象としては Handsome Furs寄りなのかなと思いつつミニマル的なSpoon要素も垣間見えてドラムは打ち込み?まだまだ謎だらけです。
ちらっとコラボするだけかなと思いつつSpoonのサイトでもDivine Fitsの事が書いてあり、Nick Launay(Nick Cave、Grinderman、Yeah Yeah Yeahs)とロサンゼルスでレコーディングしていて今年Mergeから出すみたいな事が。ツアーは?…と次々に期待が高まってしまいます。この調子でサイトとかこまめに更新して欲しい。
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よく思い出してみればSpoonはWolf Paradeの"Modern World"カバーをよくライヴでしていたみたいでこれとか原曲に劣らずカッコいい→Spoon - Modern World (Wolf Parade cover, at Lollapalooza '10)
Danは高校生の時からSpoonファンだとインタビューで言ってるしSpoonのライヴでコラボしていたのでついに!といった感じもする。 



あと最近のSpoonで気になる事と言えば、メンバーのEricがさり気なくソロ作をリリース。SXSWにも出演したみたいです。グッドメロディでほっこりと暖かい感じが良いですが、ごつごつとしたタフさもあってやはりさすがな作品。と同時にこんな声だったのかと。色んなゲストも参加しており、もちろんSpoonのJim Enoや元ベーシストのJoshua Zarboの名前も。今年の3月にデジタルとCDでリリース 。
Eric Harvey/Lake Disappointment


話がかなり飛んだ気がするのでまとめると、Divine Fitsの今後の動向、要チェックです!